
遺伝性がんの専門外来 「遺伝性乳腺・婦人科腫瘍外来」を開設いたします
当院では、遺伝性のがんを専門的にフォローする「遺伝性乳腺・婦人科腫瘍外来」を開設いたします。この外来ではがんの発症・未発症に関わらず、
遺伝性がんの発症リスクに応じた定期的な検査・発症予防処置のご提案、遺伝カウンセリングなどを提供していきます。「ご家族に乳がんや婦人科がんになった方がいる」
「私が乳がん・婦人科がんと診断されたけれども、私の子供もなるのかしら?」といった、不安を持っている方も多いと思います。そうした方々に、
ご自身やご家族のがん発症リスクを知っていただくことで、がんの予防や早期発見・治療につなげたいと考えています。
当院は乳腺診療に特化したクリニックですので、まず、対象疾患としては乳がん・婦人科がんを対象としてまいります。当院で診断、治療を受けている患者さん、
ご家族だけでなく、近隣の施設に通院中の乳がん・婦人科がんの患者さん、ご家族も受け入れる予定です。その場合は主治医の先生からの紹介状が必要となります。
がんの発生する原因には環境要因(飲酒・喫煙などの生活習慣、年齢、ウイルス感染など)と遺伝要因があります。 通常のがんはこうした環境要因と遺伝要因が様々な形で影響し合い発症すると考えられています。しかし、中には、生まれつき、ある特定の遺伝子の情報が、 他の人と違う方がいらっしゃいます。これを遺伝子の病的バリアントと言いますが、この病的バリアントががんの発症と強く関わっている場合があります。 こうした遺伝子の病的バリアントが強くかかわるがんのことを「遺伝性のがん(家族性腫瘍)」とよんでいます。病的バリアントがどの遺伝子にあるかによって、 発症しやすいがんの種類や、生涯におけるがんの発症率は異なります。また、病的バリアントがあっても、遺伝性のがんを必ず発症するわけではありませんが、 発症するかもしれない、というリスクを認識することで適切な対処が可能となると考えられています。
この外来では、まず、ご本人やご家族の病歴、ご本人の気になる症状などを詳細にお聞きすることから始めます(遺伝カウンセリング)。 皆様方から、お話をお伺いし、家系図を作成することなどで、ある程度遺伝性のがんであるかどうかの推定は可能です。実際には遺伝カウンセリングの段階で、 ご自分の状況を納得され、それ以上の検査に進まない方がほとんどです。しかし、中にはさらに診断を確実にするために採血による遺伝学的検査が必要になる場合があります。 当院では遺伝性のがんにかかわる複数の遺伝子をまとめて調べる「多遺伝子パネル検査(MGPT)」を導入しております。疑われる疾患によって検査の種類は異なり、 すべて自費診療となりますが、検査から約1か月で結果をお知らせすることが可能です。その結果、遺伝性のがん、あるいはリスクがある、と診断された場合には、 リスクに応じた定期検査の実施、治療や予防の選択肢に関する情報提供、血縁者への対応についての相談など、包括的なサポートを行います。
料金表
当院の診療は予約優先です。
初診の方も患者さま登録(無料)をしていただくと、インターネット予約がご利用いただけます。
※初診・再診がご不明な方、インターネット予約の仕方が分からない方は当院(TEL:042-655-5355)へお問い合わせください。